道路使用許可とは?誰に・いつ・どんな時に必要なのかを徹底解説

1. なぜ道路使用許可を知るべきか?

「公道で足場を組んで工事をしたい」「パレードやイベントで道路を使いたい」「引っ越し作業でトラックを長時間停めたい」
あなたの事業や生活で、このような計画はありませんか?
もしあなたが日本の公道(道路)を使って何らかの活動を計画しているなら、「道路使用許可」について正しく理解しておく必要があります。この許可を得ずに道路を使用すれば、工事の停止命令はもちろん、3ヶ月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金という厳しい罰則が適用されるリスクがあります。
本記事は、道路使用許可が「誰に」「いつ」「どんな時」に必要になるのかを、行政書士が道路交通法に基づいて徹底解説する完全ガイドです。これを読めば、あなたの事業を安心して円滑に進めるための第一歩を踏み出せます。

2. 道路使用許可とは?その定義と目的

道路使用許可とは、道路交通法(第77条)に基づき、道路に交通の妨害となるような影響を及ぼす行為を行う際に、所轄の警察署長から受ける必要がある許可のことです。

定義と目的

道路は、国民の共有の財産であり、誰もが安全かつ円滑に通行できるように管理されています。道路使用許可の目的は、あなたの行為が他の交通に支障をきたさないように事前に計画を審査し、交通の安全と円滑化を図ることにあります。

許可の根拠法道路交通法
許可の権限者所轄の警察署長
許可の対象道路交通に影響を及ぼす一時的な行為

この許可は、一度取得すれば終わりではなく、行為の期間や内容が変更になる場合は、改めて変更申請や再申請が必要になります。

3. 「誰に」「いつ」必要になるのか?

誰に(申請義務者)

道路使用許可の申請義務者は、その道路使用行為を直接行う者、または行為を主催する者です。

  • 工事の場合: 発注者ではなく、実際に作業を行う施工業者(工事請負業者)が申請義務者となるのが一般的です。
  • イベントの場合: イベントの主催者(法人または個人)です。
  • 引っ越しの場合: 作業を行う引っ越し業者が申請義務者となります。

いつ(申請のタイミング)

道路使用許可は、申請から許可が下りるまでに審査期間が必要です。
目安として、道路を使用したい日の 2週間〜10日前には申請書類を提出するのが理想的です。特に大規模な工事やイベントの場合は、警察との綿密な事前協議が必要となるため、1ヶ月以上前から準備を始めるべきです。
許可が下りていない状態で作業を開始することは、重大な法令違反となります。必ず、作業開始予定日より前に許可証を受け取っている必要があります。

4. 【徹底解説】道路使用許可が必要となる4つの行為類型

道路交通法では、道路使用許可が必要な行為を以下の4つの類型に定めています。あなたの計画がどれに該当するかを確認してください。

類型行為の内容具体的な事例
第1号道路における工事または作業足場の設置、クレーン作業、仮囲いの設置、掘削作業
第2号道路に石碑、銅像、広告板等を設けようとする行為店舗前の立て看板の設置、街頭での横断幕の設置
第3号祭礼行事、集団行進、ロケーション、募金等で、一時的に交通を遮断したり、交通量が著しく増加する行為マラソン大会、パレード、デモ行進、お祭りでの神輿の巡行
第4号その他、警察署長が交通の安全と円滑を図るため必要と認める行為公道上でのロケ撮影、移動販売(キッチンカー)、長時間の貨物の積み下ろし(引っ越し含む)

特に注意すべきケース

  • 引っ越し作業: 作業時間が短くても、トラックを長時間駐車し、荷物の搬出入で道路の一部を占有する場合は第4号として許可が必要です。
  • ドローン撮影: 公道上空でドローンを飛ばす行為も、交通に影響を及ぼす可能性があるため、警察署に確認が必要です。

5. 勘違い注意!道路使用許可が不要なケースとの違い

すべての道路上での活動に許可が必要なわけではありません。また、混同しやすい「道路占用許可」との違いを理解しておきましょう。

道路使用許可が不要なケース

  • 交通に影響がない軽微な行為: 例として、短時間の停車、私有地内での作業、通常の道路交通法規に従った駐車などです。ただし、判断が難しいため、少しでも不安があれば所轄の警察署に事前相談することをお勧めします。

道路使用許可と道路占用許可の違い

この二つの許可は、しばしば混同されますが、目的と管轄が全く異なります。

許可の種類道路使用許可道路占用許可
根拠法道路交通法道路法
管轄警察署長道路管理者(国、都道府県、市町村)
対象一時的な行為(工事、イベント、作業)恒常的な施設(電柱、ガス管、突出看板など)
費用手数料(各都道府県で定められる)占用料(継続的な使用料)

重要なポイント: 足場や突出看板を設置する場合など、「工事(行為)」で道路を使い、かつ「施設(足場・看板)」を道路に継続的に残す場合は、道路使用許可と道路占用許可の両方が必要になります。

6. 無許可で使用した場合の罰則・リスク

「少しくらい大丈夫だろう」と無許可で作業やイベントを強行することは、以下のようなリスクを伴います。

罰則(道路交通法)

道路交通法第119条に基づき、道路使用許可を受けずに道路使用行為を行った場合、行為者は以下の罰則の対象となります。

3ヶ月以下の拘禁刑  または  5万円以下の罰金

社会的・事業的リスク

  1. 作業の中断・中止命令: 警察官に見つかった場合、作業は即座に中止させられます。これにより、工期遅延やイベントの失敗につながります。
  2. 事故発生時の責任問題: 無許可で道路を使用していた際に交通事故や第三者への損害が発生した場合、責任がより重く問われる可能性があります。
  3. 信用失墜: 法令を遵守しない事業者として、自治体や取引先からの信用を大きく失うことになります。

7. 申請手続きの流れと専門家への依頼のススメ

道路使用許可の申請は、以下の流れで進めます。

  1. 警察署への事前相談: 計画の詳細を伝え、許可が下りる可能性や注意点を確認します。
  2. 必要書類の作成: 申請書、交通規制図(詳細な図面)、工程表、現地の写真などを準備します。
  3. 申請書の提出: 所轄の警察署の交通課窓口に提出します。
  4. 審査: 交通への影響がないか、規制方法が適切かなどが審査されます。
  5. 許可証の交付: 審査が通れば手数料を支払い、許可証が交付されます。

確実に事業を進めるために、行政書士にご相談ください

道路使用許可の申請書類、特に交通規制図や見取り図の作成には、専門的な知識と高い正確性が求められます。図面に不備があると、警察との協議が長期化し、予定していた工期やイベント開催日に間に合わないリスクが生じます。
当事務所のような行政書士は、これらの複雑な手続きをあなたに代わって迅速かつ確実に行う専門家です。

  • 図面作成の代行: 警察が求める基準を満たした正確な図面を作成します。
  • 警察署との協議代行: 事前相談や質疑応答を代行し、審査を円滑に進めます。
  • ダブル申請対応: 道路占用許可など、他の許認可が同時に必要な場合もワンストップで対応できます。

「申請が間に合わない」「複雑で本業に集中できない」とお悩みなら、ぜひ一度、当事務所にご相談ください。あなたの事業計画を法的にサポートし、確実に許可を取得できるよう尽力いたします。

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