【イベント主催者必見】マラソン・パレード・ロケ撮影での道路使用許可の注意点
大規模なイベントや撮影の成功は、魅力的な企画だけでなく、法的手続きの正確さと、関係機関との調整能力にかかっています。特に公道を使用するマラソン、パレード、ロケ撮影などのイベントは、交通への影響が非常に大きいため、道路使用許可の審査は厳しくなります。
もし申請を怠ったり、不備があったりした場合、イベント直前に計画の中止や、公道使用の却下という最悪の事態を招きかねません。
この記事では、イベント主催者様が押さえるべき道路使用許可申請の最重要チェックポイントと、ケース別の具体的な注意点を行政書士の視点から解説します。
1. イベント特有の道路使用許可の分類と申請の重要性
公道で行うイベントは、道路交通法上、主に以下の2つの類型に分類されます。
| イベントの種類 | 道路交通法上の類型 | 主な規制対象 |
| マラソン、パレード、デモ | 第3号(行列、集団行進) | 集団による通行が交通を著しく阻害する行為 |
| ロケ撮影、イベント設営 | 第4号(その他交通に影響を及ぼす行為) | 機材の設置や人の滞留が交通に影響を及ぼす行為 |
申請の重要性:なぜ早期申請が必要なのか
大規模なイベントの許可申請は、通常の工事と異なり、審査に時間がかかります。
- 交通規制の規模が大きい: 大規模な迂回措置が必要なため、警察内部(交通規制課など)での綿密な検討が必要です。
- 関係機関が多い: 警察だけでなく、道路管理者、公共交通機関、消防、そして最も重要な地域住民との調整が必須です。
- 審査期間: 大規模なイベントの場合、数週間から数ヶ月を要することも珍しくありません。
計画が確定次第、できる限り早期に申請準備を開始することが、イベント成功の絶対条件です。
2. イベント主催者が押さえるべき最重要チェックポイント
イベントの許可申請で失敗しないために、すべての主催者が共通して押さえるべき2つのポイントがあります。
ポイント1:申請は「早期」に開始する
多くの主催者は、会場や日程が決まってから申請準備に入りますが、それでは遅すぎます。
- 理想的なスケジュール: イベント実施日の2~3ヶ月前には、警察署への事前相談を始めるべきです。
- 理由: 特に週末や祝日など、他のイベントと競合する可能性が高い時期は、警察の規制担当者の調整負荷が高まります。早期に相談することで、警察との信頼関係を築き、スムーズな審査につなげることができます。
ポイント2:道路管理者との「同時並行での事前協議」
イベントでは、道路使用許可(警察)だけでなく、以下の行為について道路占用許可(道路管理者:市役所、県庁など)が同時に必要になるケースが頻繁にあります。
| 占用許可が必要な行為の例 |
| イベント用テント、仮設トイレ、資材置き場を公道上に設置する場合。 |
| 公道上の照明設備や装飾用のバナーなどを一時的に設置する場合。 |
許可申請は、警察署と道路管理者に同時並行で行う必要があります。片方だけ進めても、もう一方の許可が下りなければイベントは開催できません。
3. 【ケース別】申請における具体的な注意点
イベントの種類ごとに、特に審査で厳しくチェックされる点があります。
ケース1:マラソン・パレード(集団行進)
マラソンやパレードは、長時間にわたり広範囲の交通を遮断するため、以下の書類の精度が鍵となります。
- 最重要書類:交通誘導計画書とコース図
- 規制時間と区間: ランナーの進行に合わせて規制・解除を細かく行う「流動規制」の計画が必要です。
- 緊急車両の動線: 救急車や消防車が、規制中も迅速に通行できる緊急車両の迂回ルートを確実に確保し、図面に明記しなければなりません。
- 公共交通機関への配慮: 規制時間中のバス路線の迂回や停留所の一時休止について、事前に交通事業者と協議し、その合意書を提出する必要があります。
ケース2:ロケ撮影(映画・ドラマ・CM)
ロケ撮影は、機材の搬入出や設置時間が短時間であっても、第4号として許可が必要です。
- 最重要書類:作業工程表と機材配置図
- 作業の具体性: 「〇時〇分から〇時〇分まで、カメラをこの位置に設置し、照明を道路の〇メートル地点に配置する」といった分単位の具体的な計画が求められます。
- 騒音対策: 発電機などを使用する場合は、周辺住民に迷惑がかからないよう、深夜・早朝の騒音対策と使用時間の厳守を誓約する必要があります。
- 注意点: 撮影時は、交通誘導員を配置し、通行人に撮影区域へ立ち入らせないようにすることが義務付けられます。機材占有図だけでなく、誘導員の配置図も詳細に提出してください。
共通の難所:「住民への周知」と「交通整理員の配置」
すべてのイベントで共通して審査のハードルとなるのが、地域への配慮です。
- 難所1:住民への周知徹底
- イベントによる交通規制や騒音について、規制対象区域周辺の住民、商店、施設(病院など)に対し、説明会やチラシ配布を行い、理解を得る必要があります。
- 警察署は、住民からの苦情や反対がないかを重視します。必要に応じて、自治会長や町内会からの同意書の提出を求められることもあります。
- 難所2:交通整理員の配置基準
- 規制の規模に応じた適切な人数の警備員を配置する計画が必要です。単に人数を揃えるだけでなく、警備業法に基づき資格を持つ整理員を適切な位置に配置する計画を立てなければなりません。
4. まとめ
イベント許可は、申請書類の作成だけでなく、警察、道路管理者、住民といった複数の関係者との調整こそが成功の鍵です。
イベントの企画者は、企画の中身や集客に集中すべきであり、煩雑で専門的な許認可手続きに時間を割くべきではありません。
リスク回避とイベント成功のために、当事務所にご相談ください
当事務所は道路使用許可手続きの専門家です。
- 煩雑な調整の一括代行: 警察と道路管理者の両方への申請と、住民への説明資料の作成・調整をすべて代行します。
- 却下リスクの最小化: 過去のノウハウに基づき、警察が納得する精度の高い交通誘導計画書を作成し、許可がスムーズに下りるようサポートします。
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