「引っ越し作業」で道路使用許可が必要になる3つの条件と申請のポイント

引っ越し作業は日常生活で頻繁に行われますが、道路上で行う作業である以上、道路交通法のルールを無視することはできません。特に、都市部や交通量の多い道路に面した場所での引っ越しは、道路使用許可が必要となる可能性が非常に高いです。
「短時間の作業だから大丈夫だろう」と自己判断して無許可で作業を進めると、警察官による作業の中止命令や、事故発生時の責任の増大というリスクに直面します。
この記事では、引っ越し業者様、そして引っ越しを依頼されるお客様双方に向けて、道路使用許可が必要になる3つの条件と、スムーズな申請のためのポイントを行政書士が解説します。

1. なぜ引っ越し作業に道路使用許可が必要なのか?

引っ越し作業が道路使用許可の対象となるのは、道路交通法第77条第1項第4号(その他警察署長が交通の安全と円滑を図るため必要と認める行為)に該当するためです。

  • 目的: 引っ越しトラックの停車や荷物の積み降ろしが、他の車両の通行を妨げたり、歩行者が荷物に接触するなどの危険を生じさせたりするのを未然に防ぐためです。

許可は、単に「道路を使ってもいい」というものではなく、「この計画に基づき安全対策を講じるなら使っても良い」という、安全に対するお墨付きを警察から得るための手続きなのです。

2. 道路使用許可が必要になる3つの条件

すべての引っ越し作業で許可が必要なわけではありません。以下の3つの条件のうち、いずれか一つでも該当する場合は、道路使用許可の申請が必要と考えてください。

条件1:作業による車線・歩道の「長時間」占有

通常の宅配便のようなごく短時間の停車(数分程度)であれば、許可は不要とされることがほとんどです。しかし、引っ越し作業は、荷物の量が多くなればなるほど、長時間にわたります。

  • 判断基準: トラックを停車させる時間が、道路交通法上の「駐車」の範囲を超え、かつ継続的に車線、歩道、路側帯の一部を占有する場合です。
  • 実務上の目安: 30分以上にわたってトラックの荷台を開放し、公道上で積み降ろし作業を行う場合は、許可が必要になると判断されるケースが多いです。特に交通量が多い場所では、より短い時間でも規制対象となります。

条件2:公道上での「荷物の一時置き」が必要な場合

建物の構造やエレベーターの有無などにより、荷物をトラックに積み込む前や、建物内に搬入する前に、一時的に公道上や歩道上に置かなければならない場合です。

  • 判断基準: 家財道具、段ボール、養生資材などが、通行人や車両の通行の妨げとなる状態で一時的に道路に広げられる場合。
  • 具体的な例: マンションのエントランス前が狭く、トラックと建物玄関の間で、荷物を広げて待機させるスペースが必要なケース。これにより歩行者が車道に出ざるを得なくなる場合は、安全確保のため許可が必要です。

条件3:クレーン等の「特殊な機材」を使用する場合

引っ越し作業において、クレーン車、高所作業車、または特殊なリフトなど、大型の機械を設置して作業を行う場合です。

  • 判断基準: 特殊機材を公道上や路側帯に設置し、作業時の作業半径内が交通に影響を及ぼす場合。
  • 具体的な例: 吊り作業を行うためのクレーン車を道路に設置し、アームが道路の上空を占有したり、作業のための安全スペースを確保したりする場合。

3. 引っ越し作業における申請のポイントと注意点

無許可作業のリスクを回避し、スムーズに作業を完了させるためには、以下のポイントを押さえておく必要があります。

ポイント1:誰が申請義務者なのか?

道路使用許可の申請義務者は、その行為を主催または行う者です。引っ越し作業の場合、通常は引っ越し作業を請け負った「引っ越し業者」が申請義務者となります。

  • 依頼主へ: 引っ越しを依頼する際、道路使用許可の取得について業者に必ず確認しましょう。
  • 業者へ: 申請手続きを怠ると、作業員も会社も罰則の対象となるリスクがあります。

ポイント2:特に重要な書類は「交通規制図」

申請書に添付する書類の中で、重要視されるのは「交通規制図」です。

  • 記載内容: トラックの正確な停車位置、歩行者の安全な迂回ルート、そして最も重要な交通誘導員(ガードマン)の配置場所と人数を明確に記載します。
  • 注意点: 警察は、この図面を見て安全対策が適切かを判断します。歩行者通路の幅や規制看板の種類など、警察の基準を満たす詳細な作成が必要です。

ポイント3:申請は遅くとも2週間前までに

道路使用許可の審査には時間がかかります。引っ越し業者様は、作業日の2週間前には申請書類を警察署に提出できるよう準備を進めておくべきです。

  • 審査中に警察から図面修正の指示が入ることも考慮し、余裕を持ったスケジュールで対応しましょう。

4. まとめと【集客導線】プロに任せて安全な引っ越しを

引っ越し作業における道路使用許可は、交通安全という公共の義務を果たすために不可欠な手続きです。

特に以下の条件に該当する場合は、無許可作業というリスクを冒すのではなく、必ず事前に許可を取得してください。

  1. 長時間(目安30分超) にわたり車線や歩道を占有する場合。
  2. 公道上での荷物の一時置きが必要な場合。
  3. クレーン等の特殊機材を使用する場合。

リスク回避とスムーズな作業を実現するために

「交通規制図の作成に自信がない」「警察との協議が面倒だ」

行政書士は道路使用許可の専門家です。複雑で専門性の高い交通規制図の作成、警察署との事前協議、そして申請手続きのすべてを代行し、お客様の引っ越し作業の安全と工期を確実に守ります。
引っ越し業者様は安心して本業に集中し、依頼主様は安心して引っ越し日を迎えられるよう、ぜひ一度、当事務所にご相談ください。

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