道路使用許可と道路占用許可の違いを分かりやすく解説!両方必要なケースとは?
「道路で工事をしたい」「店舗の前に看板を設置したい」そう考えたとき、「警察署」と「市役所」のどちらに申請すればいいのか迷う方は少なくありません。
結論から言うと、道路に関する許可には、「道路使用許可」と「道路占用許可」という、目的も管轄も異なる2つの制度が存在します。これらの区別を誤ると、申請漏れによる罰則や、手続きの二度手間による工期遅延につながります。
この記事では、この2つの許可の違いと、建設業、イベント業、広告業の方々が知っておくべき「両方同時に必要となるケース」について、行政書士が徹底解説します。
1. 【基本理解】道路使用許可と道路占用許可の決定的な違い
道路に関する許可の区別は、「何を対象とするか(行為か、施設か)」と「誰が管理するか(警察か、道路管理者か)」の2点で決まります。
| 許可の種類 | 道路使用許可 (どうろ しよう きょか) | 道路占用許可 (どうろ せんよう きょか) |
| 根拠法 | 道路交通法 | 道路法 |
| 管轄官庁 | 警察署長(所轄の警察署 交通課) | 道路管理者(国、都道府県、市町村) |
| 対象行為 | 道路上での一時的な「行為」や「作業」 | 道路上に継続的に「施設」を設けること |
| 目的 | 交通の安全・円滑を確保するため | 道路空間の私的利用を許可するため |
| 費用 | 手数料(申請時に支払い、一律の料金) | 占用料(毎年支払い、継続的な利用料) |
最も分かりやすい覚え方
- 道路使用許可 ⇒ 「動くもの」の許可(車や人の動きを規制する行為)
- 道路占用許可 ⇒ 「動かないもの」の許可(道路に残る施設)
2. 各許可の具体的な対象行為と目的
それぞれの許可が具体的に何を対象としているのか、掘り下げて確認しましょう。
2-1. 道路使用許可が対象とする「行為」
道路使用許可は、道路交通法に基づき、あなたの行う行為が原因で交通の流れが悪くなったり、事故の危険が生じたりするのを防ぐために警察署長から受けるものです。
許可が必要な行為の例:
- 工事・作業系: 足場の設置・撤去作業、クレーンの使用、資材の搬入出作業、地盤調査、道路の掘削作業(一時的なもの)。
- イベント・行事系: マラソン、パレード、デモ行進、祭礼の神輿巡行、公道でのロケ撮影。
- その他: 街頭募金、公道を利用した移動販売、長時間の貨物の積卸しを伴う引っ越し作業。
2-2. 道路占用許可が対象とする「施設」
道路占用許可は、道路法に基づき、道路の地下や上空を含む道路区域に工作物や施設を設け、それを継続的に利用する権利を道路管理者から受けるものです。
許可が必要な施設(占用物)の例:
- ライフライン系: 電柱、電線、ガス管、水道管、下水道管の埋設。
- 建築物系: 道路上空に突き出す広告塔や袖看板、工事現場の仮囲い(長期にわたるもの)、駐車場への乗り入れ施設(縁石の切り下げなど)。
- その他: 道路上や地下に設ける通路、鉄道の軌道。
3. 最も重要!「両方必要」となる代表的なケース
最も注意が必要なのは、「一時的な作業(使用)」の結果、「継続的な施設(占用)」が道路に残る場合です。この場合、必ず両方の許可が必要になります。
両方必要な代表的な3つの事例を解説します。
事例1:足場を設置して行う外壁工事
建物の外壁塗装や改修工事で、公道に面して足場を設置する場合、これは最も典型的な「両方必要」なケースです。
- 道路使用許可(警察署):
- 対象: 足場を組む作業、および解体する作業中の交通規制。
- 目的: 作業中の通行人の安全確保、交通渋滞の防止。
- 道路占用許可(道路管理者):
- 対象: 足場が設置されている期間、道路の上空または路面を私的に占有すること。
- 目的: 道路管理者に対して、その空間の継続利用料(占用料)を支払うこと。
事例2:地下に水道管・ガス管を埋設する工事
道路を掘り起こし、新しい管路を埋設する工事も両方が必要です。
- 道路使用許可(警察署):
- 対象: 道路を掘削する作業、土砂を運搬する工事期間中の交通規制。
- 道路占用許可(道路管理者):
- 対象: 地下に埋設された管が、その後も継続的に道路の地下空間を占有すること。
事例3:道路上空に突き出す看板の設置
店舗や事務所の壁から道路上空へ突き出す袖看板(突出看板)を設置する場合も同様です。
- 道路使用許可(警察署):
- 対象: 看板を設置する際に、クレーンや高所作業車を使う作業中の交通規制。
- 道路占用許可(道路管理者):
- 対象: 看板が設置された後、継続的に道路の上空部分を占有すること。
4. 申請漏れを防ぐためのチェックリストと専門家への相談
「道路使用許可」と「道路占用許可」は、提出先も様式も審査基準も全く異なります。
申請漏れを防ぐためのチェックリスト
| 質問 | 該当すれば必要な許可 |
| Q1: 申請行為は交通に影響を及ぼしますか? | 道路使用許可 |
| Q2: 道路(路面、地下、上空)に継続して残る施設を設置しますか? | 道路占用許可 |
| Q3: 工事や作業で「足場」や「仮囲い」を長期設置しますか? | 両方必要 |
複雑な二重申請は行政書士に依頼すべき理由
特に上記のような「両方必要」なケースでは、以下の理由から申請手続きが煩雑になりがちです。
- 異なる管轄への同時申請: 警察署と道路管理者(市役所など)それぞれに、異なる様式と図面を作成し、同時に申請を進める必要があります。
- 交通規制図の専門性: 道路使用許可で提出する交通規制図は、警察の基準を満たす専門性の高い作成技術が求められます。
- 審査の連携: 道路使用許可が下りる前提で占用許可の審査が進むなど、両者の審査が相互に影響し合います。
当事務所のような許認可手続きの専門家(行政書士)にご依頼いただければ、この複雑な二重申請をワンストップで代行いたします。お客様は本業に集中しながら、工期に間に合うよう確実に両方の許可を取得することが可能です。
申請漏れや手続きの失敗で、大切な事業計画を遅らせるリスクを避けるためにも、ぜひ一度ご相談ください。
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