「同時申請」の落とし穴:道路使用許可と他の許認可の連携ミスを防ぐ方法
建設工事やイベントなど、公道で行う事業の多くは、「道路使用許可」だけでなく、他の許認可も同時に必要となります。特に、足場や仮囲い、イベントテントなどを公道に設置する場合に必要となる「道路占用許可」との連携が不可欠です。
この二つの許可申請をバラバラに進めてしまうと、計画の整合性が取れなくなり、審査がストップして工期遅延の最大の原因となります。
この記事では、道路使用許可申請と同時に必要となる他の許認可との連携ミスが起こる原因と、確実に連携ミスを防ぐための具体的な対策を行政書士が解説します。
1. なぜ「同時申請」の連携が必要なのか?
公道上で何らかの構造物を設置する場合、道路使用許可(警察)と道路占用許可(道路管理者)という、異なる法律と行政機関が管轄する二つの許可が必ずセットで必要になります。これを「二重許可の原則」と呼びます。
| 許可の種類 | 道路使用許可 | 道路占用許可 |
| 管轄 | 警察署(交通課) | 道路管理者(市役所、県庁など) |
| 対象 | 道路を使う「行為」(例:足場を組む、クレーンを動かす) | 道路に施設を置く「占有」(例:足場が設置されている期間) |
| 根拠法 | 道路交通法 | 道路法 |
連携が必要な理由
警察(道路使用許可)は、「道路管理者が占用を認めない場所や計画」に対しては、たとえ安全対策が完璧でも許可を出すことはできません。なぜなら、道路使用許可は、道路の適法な利用を前提としているからです。
つまり、両方の許可が揃って初めて、合法的に作業を開始できるのです。
2. 連携ミスが起こる主な原因3つ
同時申請が必要な案件で、連携ミスが発生する主な原因は、両行政機関の目的と審査体制の違いに起因します。
原因1:申請先の違いによる協議の分離
警察は「交通の安全と円滑」のみを、道路管理者は「道路構造の保全と公衆の利便」のみを審査します。
- 問題点: 申請者がそれぞれと個別に協議を進める中で、警察の要求(例:規制を狭く)と道路管理者の要求(例:占用範囲を広く)が食い違い、両者の合意が取れなくなる。
原因2:審査期間のズレ
道路占用許可は、道路の構造や地下埋設物の影響などを確認する必要があるため、警察の道路使用許可よりも審査に時間を要するケースが多くあります。
- 問題点: 警察の審査が先に完了しても、道路占用許可が下りるのを待たなければならず、警察の審査期間が無駄になる、あるいは警察の許可期間が先に満了してしまうリスクが生じます。
原因3:図面と計画の不一致
これが最も初歩的な連携ミスです。
- 問題点: 道路使用許可申請に添付した交通規制図と、道路占用許可申請に添付した構造図・位置図で、足場の設置位置や、道路への張り出し寸法が微妙に異なっている。警察と道路管理者の間で整合性が確認できず、申請が差し戻しになります。
3. 連携ミスを防ぐための具体的な対策
複雑な同時申請を成功させ、工期遅延を防ぐためには、以下の3つの対策を徹底してください。
対策1:同時期での「事前協議」開始
最も重要なのは、申請書提出の前に、警察署と道路管理者の両方に、計画案を同時に提示することです。
- 目的: 両者の指導内容を事前に把握し、互いの要求事項に矛盾がないかを確認します。
- 実行方法: 理想的には、両行政機関の関係者に、同じ計画図を見てもらい、共通の指導を受けることです。
対策2:「同時並行審査」を依頼する
申請書を提出する際、必ず窓口で「道路占用許可申請(道路使用許可申請)も同時に行っています」と伝え、相互に情報連携を取ってもらうよう依頼します。
- メリット: 行政機関側で、申請者の計画が二重許可案件であることを認識し、審査の進捗状況を相互に確認しながら進めてもらうことが期待できます。
対策3:申請図面の「共通化」と整合性確保
提出する図面間の整合性を完璧にすることが、連携ミスの最終防衛線です。
- 鉄則: 道路使用許可の交通規制図と、道路占用許可の構造図・位置図において、占有範囲を示す寸法、規制の始点・終点、そして図の縮尺を完全に一致させなければなりません。
- 確認事項: 規制図で歩行者通路として確保した1.0mの幅員が、占用図でも他の構造物によって侵害されていないことを確認してください。
4. まとめ
道路使用許可と道路占用許可の「同時申請」は、申請先が異なる、目的が異なる、審査基準が異なるという、いくつものハードルを乗り越える必要があります。この複雑な連携業務に失敗すると、事業全体に甚大な悪影響を与えかねません。
複雑な調整業務は行政書士の得意分野です
当行政書士事務所は、道路使用許可と道路占用許可の両方の申請に精通しており、複数の行政機関との複雑な調整業務こそ、最も得意とする領域です。
- ワンストップ代行: 警察署と道路管理者、そして図面作成の専門家との連携を一括で引き受けます。
- 連携ミスのゼロ化: 図面作成の段階から両許可の整合性を完璧に確保し、審査の差し戻しや工期遅延のリスクをゼロにします。
あなたの事業の安全と円滑を確保するため、複雑な同時申請が必要な案件は、ぜひ当事務所にお任せください。
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