道路使用許可と同時に申請すべき「交通整理員配置計画」の作成方法

建設工事、イベント、ロケ撮影など、公道で作業を行う際に必要となる「道路使用許可」の申請。その成否を分ける最重要書類が、「交通規制図」と、それに完全連動する「交通整理員配置計画」です。
交通整理員配置計画は、単に警備員の人数を記載するものではありません。これは、「この計画に基づいて作業を実施すれば、交通の安全と円滑が保たれる」ことを警察に対して証明する、安全対策の心臓部とも言える行動計画書です。
計画の不備は、警察の指導による申請の遅延や、最悪の場合許可の却下に直結します。この記事では、道路使用許可の申請における交通整理員配置計画の作成方法と、警察がチェックする鉄則を行政書士が徹底解説します。

1. 交通整理員配置計画の法的根拠と役割

役割:「規制」を「運用」するための行動計画

道路使用許可では、まず「交通規制図」でどこを、いつ、どのように規制するか(例:片側交互通行)を定めます。
それに対し、「交通整理員配置計画」は、その規制が実施される現場で、「誰が、どこで、何を、どのように」行うかを定めます。つまり、図面上の規制を安全に運用するためのマニュアルです。

警備員の資格の重要性

現場で交通整理を行うのは、道路交通法や警備業法に基づき、専門的な教育を受けた警備員(整理員)であることが原則です。一般の作業員や誘導員では、法的な要件を満たせない場合があります。計画書には、警備会社の名称や配置する警備員の役割を明確に記載しなければなりません。

2. 警察が最重視する「3つの鉄則」

警察が交通整理員配置計画を審査する際、重視するポイントは以下の3つの鉄則に集約されます。

鉄則1:必要最低限かつ適切な「人数」の確保

警察は、安全性の確保と同時に、交通規制による影響を最小限に抑えることを求めます。

  • 不足の場合: 事故リスクが高まり、当然却下されます。
  • 過剰の場合: 規制を必要以上に拡大していると見なされ、計画の合理性を問われます。

ポイント: 規制の形態(片側交互通行、単なる車線減少など)や、規制範囲内にある交差点の数などに基づき、地域の警察が持つ指導基準に沿って人数を算出することが重要です。

鉄則2:事故を未然に防ぐ「配置位置」の決定

整理員は、ただ規制区間の両端に立てば良いわけではありません。最も重要なのは、「事故が起こりやすい箇所」、すなわち衝突危険点への配置です。

  • 重要配置箇所例:
    • 規制の始点・終点: 規制の開始と解除を明確に指示し、車両をスムーズに誘導する。
    • 見通しの悪いカーブや交差点: 対向車が見えない場所や、迂回が必要なポイント。
    • 資材搬入出路: トラックが本線から出入りする際に、一時停止や安全確認を指示する。
    • 歩行者と車両の接触点: 規制により歩行者が車道に出る箇所や、歩行者通路の確保。

鉄則3:資格を持った警備員による「役割」の明確化

配置図に記載する役割は、「誘導」という抽象的なものでは不十分です。

  • 具体性の例: 「車両誘導」ではなく、「片側交互通行の起点として、旗による停止・進行指示を行い、無線で対向車線の整理員と連携する」といった、具体的な行動と連携方法を明記しなければなりません。

3. 計画作成のための具体的なステップとチェックポイント

交通整理員配置計画をミスなく作成するために、以下のステップで進めてください。

ステップ1:規制形態の確定と必要人数の算出

まず、規制図で決めた「規制形態」を基に、規制範囲全体で最低限必要な整理員の数を算出します。

  • 歩道規制の場合: 歩行者通路の確保が最優先。通路の始点と終点、歩行者が車道に近づく危険のある箇所に配置が必要です。
  • 片側交互通行の場合: 規制区間の両端の整理員は無線で常時連携する必要があります。無線係の整理員も計画に組み込む必要があります。

ステップ2:配置図の作成と詳細情報の記載

交通規制図(平面図)の上に、整理員の配置を重ねて記載します。

  • マークと番号: 整理員の位置を丸(〇)などのマークで示し、番号(①、②、③...)を振ります。
  • 役割の記述: 図面の余白または別紙に、各番号に対応する整理員の具体的な役割、装備、警備会社の名称を記述します。
  • 装備の明記: 誘導灯、警笛、交通誘導用の旗(赤・白)、そして夜間作業の場合は反射材やライトの装備を明記します。

ステップ3:時間帯の指定

規制・整理員配置を行う正確な開始時刻と終了時刻を記載します。

  • 一時中断の明記: 休憩時間や、作業が一時的に中断し規制を解除する時間がある場合は、その解除と再開の時間も詳細に記述します。

4. まとめ

交通整理員配置計画は、道路使用許可の申請全体において、安全管理の責任を負う計画書です。その計画図は、現場の安全を左右するだけでなく、警察の指導基準と照らし合わせて作成される高度な専門知識を要します。
不備のある計画書で申請を繰り返すと、工期遅延につながり、その結果、人件費や警備費用が無駄になるというリスクが発生します。

専門家への依頼が、最も確実で経済的な選択です

当行政書士事務所は、建設・イベント事業者の皆様に代わり、警察の審査基準を完全にクリアする交通規制図と交通整理員配置計画を迅速に作成いたします。

  • 却下リスクの回避: 専門知識に基づき、警察との事前協議をスムーズに進め、一発での許可取得を目指します。
  • コストの最適化: 適切な人数と配置計画を策定することで、不必要な警備員配置による人件費の無駄を削減します。

安全と工期、そしてコスト管理を両立させるために、道路使用許可の申請手続きは、ぜひ当事務所にご依頼ください。

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